彼の失恋。

2001年4月29日
会わなくなってからは当時の私なりに必死だった。
でも結局離れることはできなかったのだ。

秋に飲みで会ったとき、二人ともすごく酔っていて、
それで「また出かけようね」
なんて約束をした。
孝太は「俺はした約束は守るよ」という
ヘンなとこで律儀な男なので、
当然その約束は守られた。
私は、またこういう日々が始まるのかなあ、なんて
お気楽に考えていた。

ある日のこと。
その日はサークルの試合の日で私は孝太の車に
他の二人のメンバーと乗って出かけた。
その帰り、いつもは同乗者全員を同じ場所で降ろす孝太が
私以外の二人を、なぜかより近い駅まで送り届けて、
車内は二人になった。

そしていつもみたいに車をとめて…。
でも、孝太はいつもと違ってた。
もっと言えば朝からおかしかった。
寝てなくて、めっちゃ疲れてるときみたいに
ずーっとぼーっとしてた。
車の中で孝太からきいた話は衝撃的だった。
久実さんと孝太が別れたのだ。
孝太は「俺ら、終わったんだ」って言った。
それを聞いた時、心のどこかで誰よりもそれを望んでたはずなのに
私はなみだをこらえることができなくて
助手席で泣いた。彼は「なんでリムが泣くの?」と
もっと泣きそうな顔をしてたけど。

その時に彼に言われたのは、
孝太はまだ久実さんをあきらめられない、だからリカとも会えない、
そういうことだった。
帰り道、私は家に向かって自転車のペダルを踏みながらも
涙がとまらなくて、前がよく見えないまま帰りました。
なんで泣いたのかはよくわかんなかった。
でも、私はすごく悲しかったのだ。
彼にもう会えないことより、別れを決めた久実さんが悲しかった。
他に好きになりそうな人がいる、って
久実さんは言ったそうです。
でも、そんなのうそだ、と思った。
絶対に久実さんは孝太をきらいにはなれない。

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